「仕える者たれ」

いま、世の中を見まわす時、権力をふりかざし、自分の主義をなりふりかまわず実現しようとする指導者たちが目につきます。上に立つ者、そのくらいの気概が必要と信じているのでしょうか。「謙虚」とは程遠い姿勢です。

 イエス・キリストは、「上に立つ者は誰よりも謙虚に仕える者たれ」と教えています。謙虚は「弱さ」とは違うと思います。権力を持つ者は、歴史に対して、民の声に対して、おのれの弱さに対して、謙虚であることが求められます。力を過信し、謙虚であることをおろそかにする権力者は、人の世にわざわいをもたらすことになりましょう。