「神の見えざる手」

今回の米国発の世界同時株安に関連して、あるエコノミストが、金融緩和など人為的対応で何とか作り上げられた好景気だが、『神の見えざる手」が働く時が来ているのかも知れない』と。18世紀の経済学者アダム・スミスの言葉を引用していました。

 以前読んだその著「諸国民の富」(または「国富論」)の別の一節を思い出しました。その中でこうも言っていました。新たな経済政策が打ち出される時は気をつけよ。為政者の魂胆が隠されているから、と。

 これらの言葉を読むとき、この人は単なる経済学者ではない。まことに神を畏れる敬虔な人格であるということを強く感じさせられます。そして、このような豊かな見識こそ、あるゆる学問、知見の背後になければならないものだとつくづく思わされます。