真実

 今年は国の最高権力者の思惑がからんだといわれる二つの事業のことで、その真偽をめぐる混乱の内に一年が過ぎてきました。決着がつかぬまま幕引きがされようとしています。ひたすら逃げ切りを図ろうとする権力者の姿を、社会は、わけても若い人々はどう見ているのでしょうか。自らの生きざまが真実であるかどうかではなく、生き残れば勝ちと考える価値観が、どれだけその社会をおとしめることでしょう。