良識への挑戦

 人類は、その長い歴史の中で、知恵と面識とを蓄えてきました。悲惨と闘争、流血と挫折の中からです。法も、人権も、民主主義も歴史から生まれた財産です。

 けれども、昨今の内外の情勢を見るとき、こうした不変であるべき価値に対する無感覚と、驚くべき挑戦が後を絶ちません。わが国においても、諸外国においても、権力のためにあえて正義を曲げてはばからない為政者がひしめいている感があります。第二次世界大戦後において、このような時代のあったことを絶えて知りま

                                                    せん。