AI~人工知能

 テレビのある番組で今注目されているAI人工知能の現状をレポートしていました。クルマの完全自動運転、先端医療、遺伝子情報の活用、産業ロボット等様々な分野で実用化が進んでおり、近い将来、労働市場をおびやかすだろうとのことでした。雇用の問題、発生する余暇との付き合いのことなど新たな課題も予想されるとのことでした。

 しかし、専門家は、人工知能の開発がどんなに進んだとしても、それを過度に恐れる必要はないのだとも言います。その理由は、AIがどんなに進んでも、それはどこまでも情報の集積と、処理能力の進歩であって、それ自身が意識をもつことはないからだ、とのことです。ここでちょっと安心するとともに、処理能力ではとてもAIに太刀打ちできないわたしたちであっても、そのわたしたちが意識を持ち、価値観を持って生きているということの重さ尊さを痛感させられることです。パスカルの言うように、わたしたち人間は川辺に生える葦のように弱々しいしい存在でありながら、この自然界を観察する能力をもつ「考える葦」なのだな、と感慨深いものがあります。