恥を知らぬ時代





















                恥を知らぬ時代


 古来、人類の歴史は弱肉強食の歴史であったといえましょう。しかし、争いの悲惨と愚かさを幾度となく経験し、平和への思いも育まれてきたと考えられます。けれども、第二次大戦後七十年を経た今日、歴史の教訓を忘れたか、諸国はなりふりかまわず自国の利益中心の動きを見せています。その露骨なふるまいは、こちらが恥ずかしくなるほどです。

 一方国内に目をけ向ければ、圧力と利益誘導の恥ずべき政治が横行しています。国内外を問わず、恥を知らぬ世代となっていると言わざるを得ません。その行き着くところは目に見えています。勝者のない争いの悲惨です。しかしそれだけ、心ある者の祈りと勇気あるとりなし、そして、知恵ある行動が必要とされていると言えましょう。