電車で出会った風景

しばらく前に所用で電車に乗った時です。筆者はシートに腰かけていたのですが、途中から、幼稚園の年長さんくらいの女の子と、その子の祖母らしい年配の女性が乗って来ました。席を替わりましょうかと申し出ると、すぐ降りますのでとのご返事でした。

 女の子とおばあちゃんは、楽しそうに色々なことを話していました。聞くともなく聞いていると、かしこそうなその女の子の話すことを、おばあちゃんは耳を傾けてよく聞いては、穏やかな、やさしさに満ちた態度で応えていました。見るからにほほえましいお二人の様子でした。まもなく、電車を降りて行かれましたが、わたしの心の中にはなんともいえない、すがすがしさが残っていました。

 幼児と祖父、祖母というのは、とても大切な関係だと改めて教えられました。子と親の関係とは一味違ったものがありますね。こんな環境で育まれる子供たちは、なんと幸いだろうと思います。

 老後の生き方については色々な角度から、いろいろな提言がなされ、結構なことですが、孫にとって貴重な存在としてかたわらにいることができるなら、本当に素晴らしいことですね。