曇り空の下でも

 梅雨も末期を迎え、雨がちの曇り空が続いています。蒸し暑さには閉口です。しかし、この時期、自然界は豊かな命の営みであふれています。

 散歩で歩く公園では、道ばたのいろいろな種類の草が、次々にそれぞれの花をつけています。ホタルブクロが峠を越したいまは、ネジ花がそこかしこに美しいピンクの花を見せています。このところは、ヤマハッカが全盛を迎え、シソの花に似た紫色のツル状の花を咲かせています。また、あらたにオカトラノオの白い華麗な花房があちこちに目に付くようになりました。

 木の実も、木イチゴや、桑の実、名前も知らない灌木の枝先を飾る赤い実など、意外にたくさんあります。この他、大小のチョウや鳥たち、元気に走り回るリスたちも、美しい姿や鳴き声を披露しています。

 うっとおしい梅雨の日々の中にも、生命のいとなみは続きます。