自然の驚異

最近、今西錦司氏がかつて出版された「進化とは何か」という小論集を読みました。氏は、「突然変異」と「適者生存」を二本柱とする従来の「正統的」進化論に異を唱え、環境の変化に対応して「種」全体に生起する進化を独自に唱えています。この分野について不勉強な筆者も、いろいろ考えさせられました。他の分野と同様、科学と宗教とを安易に並べ論じたり、混同することは不幸なことでしょうし、しかし、究極的に、神の摂理を知ることなしに、自然界を覆う驚きを表現することはできないでしょう。

 ともあれ、この命溢れる季節、散歩で目にする幾多の草木の美しい姿と、その生命活動の多様さには驚異の念を禁じ得ません。創造主をほめたたえるのみです。