新しい根が出た!

ノアザミ(本文とは関係ありません)
ノアザミ(本文とは関係ありません)

 うれしいことがありました。教会の前の歩道のはずれ、車道沿いに置かせていただいてるモミジの鉢のことです。

 去年、花屋さんの片隅に売れ残っていたモミジの小さな苗を買いました。モミジが大好きなのです。苗は小さくても、やがて大きく育ってくれたらとの願いを込めてのことでした。それで、苗は小さかったのですが、不釣り合いなほど大きな鉢に植えました。

 しかし、どんどん成長することを想像していたのですが、なかなそうはなりませんでした。しかも、途中で出てきた紅い新芽が、せっかく出たのに、ある時あっという間に枯れてしまったのです。苗は、貧弱なままで冬を越しました。

 今年の春になってから、思い切って鉢の土を新しいものと入れ替えました。最初鉢に入れた土が、あまり良くなかったのではないかと気になっていたからです。それで、間もなくぐんぐん成長を始めるかと見守っていたのですが、そしてもちろん、春の新芽は一応出ましたが、やはり苗自体は小さく、勢いのない状態が続いたのです。

 それが、しばらく前、あちこちから礼の紅い新芽が出てきたかと思うと、それがどんどん成長して、元気で大きな葉になってきたのです。ここ一週間から十日くらいの間のことです。筆者はどんなにうれしかったことでしょう。

 新しい芽が成長しているということは、土の中では間違いなく新しい、白い根が出て、それが伸び始めているということです。苗はやっと土になじみ、成長を始めたのです。この一年間、心を痛めながら見守って来た者としては、何か胸のつっかえが取れたような、なんともうれしい気分です。どうか、引き続き着実に成長してくれますようにと願わずにはいられません。