陽光のありがたさ

               ニワゼキショウ
               ニワゼキショウ

 この春の晴天率は平年よりかなり多いとのことです。たしかに、暑さ寒さの入れ替わりや、風など、荒っぽい所がありますが、青空が広がる日が多い気がします。

 温暖化が進行し、あらゆるところに異変が生じているように思われます。世界全体が、このことをそれほど深く重く受け止めることがないばかりか、生産優先の気風は根強いものがあります。今後ますます、自然界の有様はいちじるしいものとなってゆくのでしょう。悪くばかり考えるのもいけないでしょうが、けっして良いことだけを望むことはできない時代です。

 宇宙の大きさからすれば、この地球という星は小さなほこりにも足りないでしょう。その地球の自然のありようなど、宇宙にとっては何のこともないかもしれません。けれども、そこに住むわたしたちにとっては、たった一つだけの世界です。今のあり様は、ほんとうに心寒いばかりです。

 けれども、そのような中にあっても、朝目が覚めたわたしたちに降りそそぐ陽の光は、ありがたいものです。いや、このような有様だからこそ、変わらずに今日もなおわたしたちを照らしてくれる、その明るさはいとおしくさえあります。この恵みを、ありがたさを、むだにしてはならないと思わされます。